クサビ命!
神輿はクサビによって全体が組み上がっています。まず、芯柱のクサビ、四本柱のクサビを抜いて点検してください。
割れている、減っている、段がついている、穴巾より小さすぎる、柔らかい木で作っている等のクサビは、必ず新しく作り直して交換して下さい。
四本柱のクサビは神輿の水平方向の動きを止める為のものですから、強く打ち込み過ぎないように。又、芯柱のクサビは上下方向の動きを止める為のものですから、ある程度しっかり打ち込んでくださ。抜け落ちが心配なら、クサビの後ろ側をクギや木ネジで止めて、脱落防止をしてください。
ワレはダメよ!
神輿最下部の台輪に割れが入っていないかよく点検してください。担ぎ棒の穴にクサビを強く打ち込み過ぎると、台輪に割れが入り易くなります。
又、芯柱の最下部「クサビ穴周辺」に割れが入つていないかも良く見てください。そして担ぎ棒もよく点検してください。
これら三箇所に大きなダメージがある場合は、必ず交換するか、修理を施こし、それでも不安が残るときは、潔ぎよく担ぐことを断念することです。
担ぐより命が大事ですよ。
どんなに時間が無くても、クサビとこの三箇所の割れ点検及び、手入れは必ず実行してください。
ワラビ手にガタつきが有る場合は、止めネジを増し締めしてください。
大鳥(鳳凰) の大羽根や尾が、折れそうでないか点検し、不安な場合は柔らかい真鍮の針金で、とりあえず補強してください。
鳥居や囲垣が抜けそうな場合は、差し込みのダボに、紙等のテープを巻き付けて、穴に入れ直してください。
担ぎ棒のダボは捲り減っていませんか.これも出来れば新しく作り直して、叩き込みたいものです。
応急処置時の注意
後できちんと修理するときのことを考えて、鉄クギや接着剤は絶対使用しないことです。面倒でも金物屋さんへ一走りして、真鍮製のクギや針金を使ってください。
又、クサビを作り直すときも、杉等の柔らかい木でなく、なるべく硬い木で作ることです。
祭りが命より、祭りより命ですよ!
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